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ホタルを通じて「大野町立北小学校」「大野町ホタルの里づくり研究会」とコラボレーション~昨シーズン(2014年)の活動の様子~

2015/05/18

ホタルの幼虫が大きくなりはじめ、そろそろ上陸に向けての準備を始めるまだ寒い2月、大野町ホタルの里づくり研究会の代表 後藤道夫さんから「北小学校のホタルの勉強と生育に協力をお願いしたい」との依頼を受けました。「大野っ子ホタル」と名付けられたホタルの幼虫を放流した2014年2月7日に、ホタルの里づくり研究会のメンバー3名と大野町立北小学校の河合清和校長先生が大里研究所へ集まり、打合せを行いました。

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「大野っ子ホタル」の幼虫を放流中

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ホタルの幼虫の姿は川の中では
すぐ分からなくなってしまいます

すぐ近くにホタルが飛翔する川があるというのは、子供たちが環境について学ぶにはもってこいの非常に恵まれた環境です。また、自分たちで幼虫を育てる経験をすることで、子供たちはホタルを身近に感じ、より環境に興味を持つようになるでしょう。「大野っ子ホタル」の成長を皆で一緒に見守り育てていこうと、学校と地域が力をあわせたホタル・プロジェクトがスタートしました。

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大里研究所ymaホールでの打合せ
ホタルや子供たちの話でヒートアップ
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大里研究所には、生命の源である「水」を
テーマとした絵画が飾られています

5月16日、ホタルの授業に入る前に、大野町役場の環境水道課の馬淵さんによる水についての勉強会が行われました。前半は水の大切さや水のきれいさについて教室で勉強し、後半は大里ラボラトリーがホタルの保護活動をおこなう川へ行き、実際にバケツで水を汲んで透明度・泡立ち・pH・臭いなどを確認し、川底の様子をのぞいたりする体験をしながら川の水質を判定しました。北小学校の4年生の子供たちによる気になる判定結果は、最高ランクのA評価でした。

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水について勉強中
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ホタルが棲む川へ
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バケツで水を汲み、水質を検査
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項目ごとに採点し水質を判定

その翌週、5月23日には、大野町ホタルの里づくり研究会によるホタルの一生についての勉強会が行われました。ホタルは一生のうち七割を水中で生活します。そのため、水をきれいに保つことがいかに重要かを学びました。続いて行われたスライドを用いたホタルクイズ大会では、子供たちの積極的な挙手発言がみられ、元気の良さと学習意欲の高さが感じられました。

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ホタルは虫(六四)だから、足が六本、羽が四枚!
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質問に元気よく答える子供たち


ホタルのことをいっぱい勉強したら、実際のホタルを見てみたいと思うのは当然のことですよね。ホタルが飛翔し始めた6月6日に、子供たちと一緒に「大野町ホタルの里づくり研究会」が管理する「ホタルの保育園 (ホタルミュージアム) 」へ行ってきました。ホタルの餌となるカワニナを育てているカワニナ槽の前でホタルの一生について復習した後、2グループに分かれて、産卵箱・飼育槽・ホタルドームなど見学して回りました。ホタルミュージアムは、ホタルが棲みやすい環境を作るため、様々な工夫がなされています。子供たちはそれをひとつずつ見つけ出し、鋭い質問を投げかけてきます。

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ホタルの保育園の入り口にて
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まずは先週の復習から
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ホタルの幼虫が棲みやすい環境や工夫を
見つけて書き出しています
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ホタルの幼虫を飼育する階段状の水槽を
見学
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ホタルの産卵箱中には、先日飛翔した
ホタルがいます
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カワニナ槽にてホタルの餌となる
カワニナについて勉強中
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カワニナ槽にもたくさんの工夫が
なされています
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1時間半という長い見学を終え、元気に写真撮影

ホタルミュージアムに行って3ヶ月が経過した9月12日、いよいよ北小学校の4年生がホタルの幼虫を自分達で生育する日がやってきました。卵からかえり3ヶ月程たったホタルの幼虫は、まだ体長1~2センチ程度で、虫眼鏡を使わないと足やエラが見えないくらいの大きさです。子供たちは、初めて目にするホタルの幼虫に皆夢中です。これから3ヶ月間、この40匹のホタルの幼虫ために、餌となるカワニナを取ってきたり、水を交換したり、と子供たちには大変な仕事が待っています。大人たちの心配と裏腹に、子供たちはとても楽しそうに、そして真剣に飼育方法を聞いています。さてさて、40匹の幼虫たちの行く末は?

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ホタルの幼虫の脱皮について勉強中
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難しい質問にも、積極的に回答できました
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実際に小学校でホタルの幼虫の飼育を開始
皆真剣に説明をきいています
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小学校のすぐ西を流れる小川
ここで、餌となるカワニナの採取を行います

ホタルの幼虫の飼育が始まって3ヶ月ほどたった11月28日、いよいよホタルの幼虫を放流する日がやってきました。夜行性のホタルは、普段子供たちが学校にいる間は石の間でじっとしているため、世話をしている子供たちもホタルが生きているのかどうか不安そうでしたが、水槽の中にカワニナがたくさんおり、幼虫が食べた後と思えるカワニナの殻もあり、元気に成長しているようです。また、自然界ではホタルの幼虫が成虫になり飛翔するのは1%前後と言われていますが、北小学校の4年生たちは、24匹(半数以上)もの幼虫を育てることに成功しました。本当に大人顔負けの愛情と情熱のあらわれでしょう。自分達が育てた幼虫を手に、5月に水の勉強をした川へ戻ってきました。そして、大切に育ててきたホタルの幼虫にそれぞれ名前を付け、名前を呼んだら自分のもとへホタルが飛んできてくれますように...と祈りつつ川に放流しました。

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飼育水槽にはカワニナがいっぱい
皆が愛情いっぱいに育ててきたことが
わかります
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飼育水槽から取り出したホタルの幼虫
こんなに大きくなっていました

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一匹ずつ幼虫に名前をつけて川に放流します


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名残り惜しくはありますが、来年の春には
美しく飛翔する姿をみせてくれることでしょう
名前を呼んだら、飛んできてくれるかな?
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最後に、一年間勉強してきたホタルのテスト
平均点94点と全員高得点でした
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修了書の授与式
全員がホタル博士になりました

この1年間、北小学校の子供たちやホタルの里づくり研究会の皆さんと、ホタルを通じて自然の大切さや生き物を保護する喜びなど共に感じ、かけがえのない貴重な経験ができました。
今後もホタルの保護活動を精力的に続けていきたいとの想いを新たにしました。
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